朝日新聞の記事によると、角川書店は、葵ゆう氏のライトノベル「ユヴェール学園諜報科」(角川ビーンズ文庫)のシリーズ2作品に他作品からの流用が見つかり、著者もその事実を認めたとして、出荷停止・絶版にして回収したと同社ウェブサイトで公表したそうだ。来月刊行予定で最終巻となる3作目も発刊中止。葵氏は「作家として最もやってはいけない行為に及んだ自分の短慮を深く反省している。今後の作家活動は白紙」とコメントしているそうだ。
また、約一ヶ月前には、別の朝日新聞の記事によると、アスキー・メディアワークスが、哀川譲氏のライトノベル「俺と彼女が魔王と勇者で生徒会長」(電撃文庫)に盗作の疑いがあるとして、本の絶版と自主回収を決めたそうだ。同作は4万5千部を発行していた。井上堅二氏のライトノベル「バカとテストと召喚獣」(ファミ通文庫)と似ていると読者から指摘があり、アスキー・メディアワークスが調査。複数の類似個所があったそうだ。
ライトノベルは近年多数出版されており、ライトノベル作家やデビューのきっかけとなる賞も増える一方である。元々年齢が若い傾向がある書き手の質や能力の問題、増加の続く新設賞による作家の大量出現、大量出版による一作毎の質の低下などの問題もあるとのネット上の指摘もある。皆さんはどう思うだろうか。