わたしたちは ふたつでひとつ
ゆえに最強
ゆえに孤独
わたしたちはまるで靴のように
片方では意味がない
まっすぐに道を歩くとき
右足と左足はべつべつの道を歩いたりしないでしょう
でも、わたしたちは時々べつべつのことを思う
ある日、家畜は厩舎を出て行った
わたしは言った
「よかったわ、自由になったのね」
あなたは言った
「よかったわ、きょうはごちそう」
わたしたちはふたつでひとつ
わたしたちは、いつか知る
片足を失っても、人が杖をついていけることを
金色に光る斧を振り下ろす、決断
おめでとう
わたしたちはふたつでふたつになった
わたしたちはふたつでふたつ
ゆえに最弱
ゆえに二人
人は道を選んだときから
他人の足より杖を望むものです