第203話 成すべきこと
「相変わらず凄い執念だねラダマンティス、獅子座との戦闘で神の力も心臓すらも失い
立っているのもやっとのはずなのに その体で何をするというんだい?」
その場に降ろされ、立ち上がろうとするが制されるパンドラ様「ラダマンティス…!」「どうかここに
パンドラ様!!!」「…!!」ラダマンの口元を伝う血に気付くパンドラ様「俺がここへ来た理由は一つ…!
貴様を滅ぼす為だアローン!!」力を振り絞りながら階段を上るラダマン「そうか 貴方のその執念は
僕の哀しみに匹敵する 貴方には僕と対峙する資格があるようだ だけど」前回描いたラダマンの
絵に絵筆を奔らせるアローン メキ、と音を立てて肩口から縦に両断され落下するラダマン
「執念ばかりじゃ届かない」ラダマンティス、とパンドラ様絶叫 何かもうスプラッタ
「…これで終わりだ」「ラダマンティス!!!」駆けつけるパンドラ様「そんな体で余計な事をするからだ
馬鹿者が…!!ここはやはり私一人でも奴の首を…」血気に逸るパンドラ様を手で制し起き上がるラダマン
右手右脚のみで階段を這いずり上って行く「アローン!!!…貴様がなりすましていたハーデス様はな…
俺が…生涯かけて探した主よ…!理屈じゃない 俺にとってもパンドラ様にとっても、あの方に仕える
ことが唯一の存在理由だった…この身が果てようともな!!!」拳を振り上げ躍り掛かるラダマン
『この一撃届かせる!!!』「なんて綺麗な真実の色だろう 貴方のその拳で僕が倒れるならどんなにか
素敵だろうね、だけどそんな拳じゃ僕は貫けない!!!」絵筆を構えるアローン、だが「ああ この拳、貴様に
向けたものじゃない」『ただ 探し続けた主へと!!!』アローンの背後に拳を突き立てるラダマン、罅割れる空間
砕け散ったその中から出現したのは、アテナの絵 流石に呆気に取られるアローン
「…アテナの…絵…アテナの髪を顔料とした…アテナの力を封じた絵…!あれを破壊すればアテナは神に戻る…!!!」
パンドラ様説明乙『アローンの手にあったこの聖戦の行方が変わる…!』
『貫け この拳!ハーデス様へ届け!!奴の言う死 救済など俺は認めない!俺はまだ戦い続けたい!冥闘士として!!!』
『次の聖戦へ!!!』血みどろになりながら絵を破壊するラダマン
◇貫く戦士の執念!砕け散るアテナの絵!! 続く