78.珊瑚目指してオンリーユー
武田家の若殿・蔵乃介から珊瑚に妖怪退治の依頼が舞い込む。しかも、蔵乃介は6年前、妖怪退治の際に訪れた珊瑚に一目惚れしており、プロポーズまで申し込んだ。かごめはこの縁談を利用して弥勒の気持ちを確かめようとするが、弥勒は珊瑚のことを考えると蔵乃介と夫婦になって暮らしたほうが幸せだと考えていた。
初夏の雨が降る中、犬夜叉の一行は奈落を探す旅を続けていた。そこへ武装集団が現れ、珊瑚に妖怪退治の依頼が舞い込む。依頼主は武田家の若殿、蔵乃介。武田家では6年前にも1度、妖怪退治屋に依頼したことがあり、蔵乃介はその時、妖怪を退治する凛々しい珊瑚を見て一目惚れしていた。蔵之介は最近、再び妖怪が出没するので妖怪を退治してほしいという。しかも、妖怪退治を見事成し遂げたあかつきには、妻になってくれと結婚を申し込む。
驚愕する一同。しかし、珊瑚が好きなのは弥勒だと知っていたかごめは、この縁談話を利用して弥勒の気持ちを確かめようと考える。早速かごめは弥勒を呼び出して、珊瑚に対する気持ちを聞き出そうと試みる。初めは何も言わなかった弥勒だが、蔵之介と珊瑚が連れ立って歩いているのを見た弥勒は、奈落との闘いに身を投じるより、蔵之介と夫婦になって暮らすほうが珊瑚の幸せのたけだとかごめに打ち明けた。何も言い返せないかごめだが、珊瑚の気持ちを考えると、やっぱり納得がいかない。
いっぽう、珊瑚は蔵乃介を傷つけずに断る方法を探していた。そんな珊瑚に対し蔵乃介は深い求愛を示す。しかも、何年でも待っているという。
その夜、城内の廊下で弥勒にすれ違いざま「幸せにな…」という言葉をかけられた珊瑚はショックで硬直。その時、城内に妖怪が現れる。怒りに身を任せた珊瑚は1人で妖怪に立ち向かっていった。見事な体術と飛来骨で妖怪に止めをさしたかに見えたが、珊瑚が妖怪に背を向けた瞬間、再び手が動き出す。珊瑚は驚き振り向くが、妖怪はすでに手を振り上げている。珊瑚が死を覚悟し、目を閉じた瞬間、弥勒が前に飛び出し…。