前作「SEED」シリーズ同様に、アニメ「機動戦士ガンダム00」の公式外伝が、放映に合わせスタートした。ホビージャパン(ホビージャパン)、電撃ホビーマガジン(アスキー メディアワークス)の模型誌二誌と、ガンダムエース(角川書店)の漫画誌一誌での展開だ。
外伝の製作スタッフは、監修として本編の水島精二監督、黒田洋介氏が全面的に参加。シナリオは同じく本編のSF考証である千葉智宏氏が担当する。また作品に登場する魅力的なメカは、すべて本編のメカデザイナーが外伝のために描き起こししている。このスタッフを見ただけでも、本作の外伝が「外」という枠を大きく出た、「本伝」の一部であることが理解できるだろう。
それを裏付けるようにアニメ本編との連動もかなり強い。
監修·水島精二、黒田洋介
シナリオ·千葉智宏
メカニックデザイン·海老川兼武、柳瀬敬之、鷲尾直広、寺岡賢司、福地仁
キャラクターデザイン·羽音たらく
漫画·ときた洸一
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独自開発された機動兵器「ガンダム」。
それを所有する「ソレスタルビーイング」は、
長い時間をかけてガンダムを開発した。
この物語は、天才科学者イオリア・シュヘンベルグの理念に共感し、
自分たちの青春をかけてガンダムを開発した男たちの物語である。
アニメ本編のプロローグとも言える前の世代のCBメンバーの物語を、ジオラマと小説で展開する。
時代はアニメ本編の15年前。世界は軌道エレベーター建設派とそれを阻止しようとするテロリストとの間で「太陽光発電紛争」が起きている。物語は、そんな時代の中で、武力による戦争根絶のため、ガンダムの開発を続ける若きCBメンバーたちの苦悩と葛藤の日々を描く。
アニメ本編に登場するガンダムマイスターたちの物語ではないが、本編に登場するキャラも若い姿で登場する。さらに本編の重要なキャラの意外な過去に関係したエピソードも予定されている。
登場するプロトガンダムのデザインは、本編メカデザイナーが担当。小説部は本編SF考証の千葉智宏氏。キャラデザイナーの羽音たらく氏によるカラーの挿絵が毎月掲載されるのも魅力のひとつと言えるだろう。
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ガンダムを所有する組織「ソレスタルビーイング」。
200年前に組織とガンダムを考え出した天才科学者イオリア・シュヘンベルグは、組織をより強固なものとするため、サポート組織も用意していた。
彼らの活動目的は、「ソレスタルビーイング」のために尽くすこと。
彼らの任務は、ガンダムたちの戦場となる場所の下調べから、
後始末まで含まれる。
同時に、ガンダムへ装備される新たな武器の開発にも携わる。
しかし、彼らの存在は「ソレスタルビーイング」のメンバーでさえ、
一部の者を除き知らされていない。
ガンダム漫画の第一人者であるときた洸一氏によるコミック作品。
アニメ本編と同じ時代、CBメンバーを影からサポートするもう一つの組織「フェレシュテ」の活躍を描く。「フェレシュテ」は4機のガンダムを所有しており、CBのコンピュータ「ヴェーダ」からのミッションプランで動く。
シナリオは、本編SF考証の千葉智宏氏。氏らしい細部設定が各所に盛り込まれており、本編を読み解くための副読本としても最適な作品に仕上がっている。
もちろん、独立した物語としても魅力的だ。特に主人公フォン・スパークは、これまでのガンダム作品の枠に捕らわれない強烈なキャラになっている。彼は、CBをサポートする立場にありながら組織の創立者イオリアの「武力による戦争根絶」という理念に共感していない。それどころか、彼は重犯罪者でありガンダムを操縦する時以外は、手錠を付けられているのだ。この型破りなガンダムマイスターが、今後どのような物語を紡ぎ出すのか? だれにも予想が付かない展開が待ち受けているのは間違いない。
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突如として世界にあらわれた「ソレスタル・ビーイング」。
ガンダムを所有し、武力による紛争介入で、戦いの根絶を目指す彼ら。
彼らがどのような理想を持とうと、それは世界に対する敵対行為であった。
世界の強大な連合国たち……ユニオン、人革、AEU、
彼らがその行為を許すはずもなかった。
ガンダムシリーズの大きな魅力のひとつであるMSV(モビルスーツバリエーション)を中心に展開する。
本編メカデザイナーによる描きおこしのMSVを毎月一体紹介。デザイナー本人によるイラスト設定と、それを元に精密に作り込まれた模型により構成される。
第一回は、デザイナー海老川兼武氏による主人公メカの高機動タイプ「アヴァランチエクシア」が登場。第二回では柳瀬敬之氏デザインによる水中狙撃用装備の「デュナメストルペード」。これ以後も本編デザイナーによるMSVがぞくぞく登場する。
また、これまでのMSV展開と大きく違うのは、解説文がただの機体解説だけに止まらない点だ。それらはすべてMS開発史研究者のロベール・スペイシーの著書の一部からの引用という形で紹介される。そのため解説文の中に、ドラマと呼べるような断片が組み込まれているのだ。さらにロベールはアニメ本編の時代より後の時代(未来)から、アニメの時代(過去)を回想する形で文章を書いている。つまりまだ本編で描かれていない未来の視点を持っているのだ。これは、本編の今後の展開を予測する上でも見逃せない。
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ソレスタルビーイングは崩壊し、
世界は地球連邦を中心に統合へ向かいはじめていた。
一方で、アロウズによる武力弾圧も開始されている。
そんな時代。
ある日突然、自分が人間ではないことに気付いた者たちがいた。
彼らはイノベイド。
ヴェーダの目として世界に人間として溶け込まされていた者たち。
なぜ、だれによって今「覚醒」させられたのか。
謎が謎を呼ぶ、新たな「ガンダム00」の物語が始まる。
ガンダム漫画の第一人者であるときた洸一氏によるコミック作品。
アニメ本編のセカンドシーズンと同じ時代が舞台。機械であり感情を持たないヴェーダが人間を理解するため、人間社会に溶け込ませているイノベイド。
彼らは、自身が人間ではないことも知らずに、見て聞いて、感じたことをヴェーダへ情報として送り続けている。
そんな彼らの中で、突然、『覚醒』したものが現れた。彼らは、『六人の仲間』を集める使命と、そのための能力を与えられていた。
訳も分からないまま、それまでの一般人としての生活から、かけ離れた世界へと放り込まれてしまう彼ら。彼らの前に待ち構えている運命とは……。