这段是eXcite Books对宫野的
最新采访,下面是源地址,但因为作者不方便的原因撤掉了
http://blog.excite.co.jp/mangaword/i6不过我从google垃圾箱里又掏了出来……
觉得似曾相识的同学,可以和以前这篇比较一下,还是有不少区别的:
http://www.toranoana.jp/webdayo/nocomic/ncomic35.htmlコミダス~キーワードで学ぶ現代マンガの基礎知識:全方位性恋愛 現代社会を、そしてマンガをキーワードで読み解くコミダス。
4つめのキーワードは「全方位性恋愛」。 女装少年・由紀のセンシティブで奇妙な恋愛関係を描いた問題作『ゆびさきミルクティー』作者の宮野ともちかさんにインタビュー(前編)をお届けします! 世界のどこにもないラブストーリーがここに?
宮野ともちか: 高橋ツトムのアシスタントを経て、第6回ヤングアニマルまんがチャレンジ奨励賞『肌色ソーダ水』でデビュー。当初は短期連載の予定だった『ゆびさきミルクティー』が大好評を博し、現在も好評連載中。
『ゆびさきミルクティー』(宮野ともちか/1巻~7巻/白泉社ジェッツコミックス)姉の代わりに頼まれたモデル撮影で女装に目覚めてしまった池田由紀(よしのり)。彼の心は幼なじみの中学生・森居左(ひだり)、高校のクラスメート・黒川水面(みなも)、そして女装した自分自身・ユキの間で揺れ動く。世にも奇妙な恋愛模様をセンシティブに描き出す、全方位性ラブ・ストーリー! うちとけないクラスメイト、黒川水面に女装してアプローチする由紀。
©宮野ともちか『ゆびさきミルクティー』1巻 41p/白泉社ジェッツ・コミックス 【タイトルの由来】
——『ゆびさきミルクティー』というちょっと不思議なタイトルの由来を教えてください。
宮野ともちか(以下 宮野):紅茶の赤が女性で、ミルクの白が男性。女装した状態が「ミルクティー」になるわけです。「ゆびさき」については、女性の指のかたちが好きだから、ということにしています(笑) 女の人の指って、細いようでもふっくらしている部分があったりして、男のそれとはちがうような気がするんです。
——「ゆびさき」という言葉が出ましたが、女性の足に対するこだわりもすごく感じられます。
宮野:一応、足評論家なので(笑) 女性の身体でかたちがいちばんカッコいいのは足だと思っていて、そこらへんの描写にはこだわろうかと。(登場する女の子の)足があんまり長くなりすぎないようにはしてるんですが、描いてるうちに長くなっちゃって、失敗したなあと思うときもあります。
【女装少年・由紀】
——主人公の少年・由紀が女装をするという着想はどこから生まれたのでしょうか?
宮野:デビュー前、暖めていたアイデアのひとつに、主人公が女装して、というのがあったんです。それは連載として形になるレベルのものでもなかったんですけど、オーディション番組ってあるじゃないですか、アシスタント先の仲間と、どの視点で番組を見ているのか、という話をしていて、男の視聴者が見る場合、普通は画面に出てくる女の子が可愛いと思って見ているわけじゃないですか。その時話してたアシスタント仲間の人は、いろいろテストがあって難しいとか、歌がうまく唄えなくて悔しいとか、登場するアイドルの側の視点に立って見てるっていうんですよ。それを聞いた時に、ああ、これなら描けるな、と思いました。
——描けるな、とは?
宮野:女装する少年を主人公にすれば、男性の視点からでも、女の視点からでも見ることができるキャラクターになると思ったんですよ。だったら、面白く描けるんじゃないか、と思ったということです。
【由紀は残酷?】
由紀は、ひだりの足が傷つくのを嫌がり、女子サッカー部入部を辞めさせようとする。
©宮野ともちか『ゆびさきミルクティー』4巻 166p/白泉社ジェッツ・コミックス ——由紀は恋愛物の主人公としてはものすごく残酷ですよね。
宮野:残酷というか……、まあ、残酷なキャラクターのつもりで描いているわけじゃないんですけどね……。
——なんというか、他人との関係の中で、常に自分の欲望を最優先するじゃないですか。
宮野:でも、それって普通だと思うんですよ。由紀がなんでわがままなキャラに見えるかというと、それは物語の中で由紀のモノローグが多く使われていて、主人公の主観がわかってしまうからだと思います。普段、他人が何を考えているかはわからないわけで、ある人が表面的にはよさそうに見える。表面的によさそうに見えるから、ああ、この人はいい人かもしれない、と判断する。でも、そんなの本当かどうか判断できないじゃないですか。実際にはわるい人なのかもしれない。見た目どおりのいい人なのかもしれない。心理描写が入ってる由紀の場合、読者にはそのわがままな内面がみえてしまう。けれど、ほかの人間が由紀と同じ状況に置かれたら、もっとひどいことを考えるんじゃないだろうか、と思うんですよ。
——由紀に限らず、人はエゴイスティックな存在である、ということでしょうか。
宮野:そうですね。普通ならばこれは描かないだろうということを描いているだけで、由紀が特別に残酷なキャラクタであると思って描いているわけではないんですね。
【師匠・高橋ツトム】
——さきほど、アシスタント時代の話が出てきましたが。
宮野ともちか(以下 宮野):高橋ツトムさんのところにお世話になっていました。4年とちょっとくらい。長かったですね。アシスタントをしてる間に描いた短編がヤングアニマルの増刊に掲載されて、それが好評だったおかげで、本誌にて『ゆびさきミルクティー』の連載が始めることができたわけです。
——宮野さんと高橋ツトムさんでは、描いてるものの傾向がずいぶん違いますね。
宮野:描きたいものは別だと思いますけど、作劇理論については近いのではないかと思います。高橋さんの場合、犯罪者の心理とかそういうものが描きたいわけで、それを表現するためにどんな作風で描けばいいのかを逆算して描いているのではないでしょうか。その点では同じですよね。漫画の描き方としてはけっこう近いんじゃないかなと思います。
——逆算というのは、登場人物の心理を設定した上で、心理の動きを描くための物語を作るということなんでしょうか。
宮野:もちろん、いろいろと作り方はあるわけで、それだけじゃないんですけど、描きたいものがまずあって、そこから逆算して、どうすればうまく読者に伝わるか、というのをエンタテインメントとしてどう表現していくのか、ということですね。
次回、宮野ともちかインタビュー(後編)に続きます。お楽しみに!