14.盗まれた桔梗の霊骨
楓の村が鬼女・裏陶によって襲われ、桔梗の骨と墓土が持ち去られた。楓は裏陶に向かって矢を放つが、難なくかわされ逆に楓は吹き飛ばされてしまう。
同じ頃、夢を見て桔梗を思い出していた犬夜叉は、大鎌を持ちつづらを背負った裏陶が田んぼの上を飛び去っていくのを目撃する。裏陶から楓の血の臭いを嗅ぎ出した犬夜叉はかごめと七宝をうながして、楓の村に急いだ。
犬夜叉たちを出迎えた手負いの楓は、盗まれた桔梗の骨を裏陶から取り戻してほしいと犬夜叉に頼む。桔梗は巫女の中でも並はずれた力を持っていたため、その骨が妖怪の手に渡って悪用されることを恐れたのだ。50年前に自分を封印した桔梗を敵と憎んでいる犬夜叉は一度は断るが、結局、楓、かごめたちと共に桔梗の骨を取り戻しに向かうのだった。
裏陶は桔梗の骨と墓土を使い人形の人器を作って鬼窯で焼いていた。窯の煙突からは白い煙が立ちのぼる。裏陶の住処に近づくかごめは、道中、桔梗のことになると犬夜叉の態度が変わることに気づく。そして、もしかしたら犬夜叉は本当は桔梗のことが好きだったのではないかと思い始める。
いっぽう、焼き上がった人器の中から桔梗の身体が現れた。裏陶は桔梗を使って四魂のかけらを集め、その力を使って闇の世界に君臨しようとしていた。しかし、桔梗の身体には魂が入っておらず、ただの抜け殻であることから、桔梗の魂はすでに転生しほかの身体に生まれ変わっていることを知る。
裏陶の住処へ通じている吊り橋にたどりついた犬夜叉たちは、土人形たちの襲撃を受ける。闘いの様子を対岸の崖の上からながめていた裏陶は、かごめが桔梗にそっくりなことから、かごめが桔梗の転生した姿だと見抜く。そこで吊り橋を切って、大夜叉たちを谷底に落とし、かごめ1人をさらって住処へ帰って行った。
両手を縛られ石の棺に入れられたかごめに、裏陶は薬草の入った水を注ぎ込む。その薬草は魂を身体から引き離す力を持っていた。