花咲く旅路
唄 原由子
鈴(すず)なりの花(はな)を摘(つ)み
吹(ふ)く風(かぜ)に夏(なつ)を知(し)る
おだやかに ああ おだやかに
今(いま) ぼんやり遠(とお)くをながめてる
はるかなる空(そら)の果(は)て
想(おも)い出(で)が駈(か)けめぐる
なだらかな この なだらかな
名前(なまえ)さえ知(し)らない 坂(さか)だけど
咲(さ)く紫(むらさき)は 旅路(たびじ)を彩(いろ)どる
何処(いずこ)へと鳥(とり)は鳴(な)き
夢(ゆめ)出(み)ずる国(くに)をゆく
世(よ)の中(なか)は ああ 世(よ)の中(なか)は
なぜ こんなに急(せ)いてと流(なが)れてく
今宵(こよい)は 月(つき)が旅路(たびじ)を照(て)らそうぞ
喜(よろこ)びが川(かわ)となり
悲(かな)しみは虹(にじ)を呼(よ)ぶ
道(みち)無(な)きぞ この旅(たび)だけど
でも こんなに上手(じょうず)に歩(ある)いてる
稲穂(いなほ)の先(さき)が いつしか垂(た)れコウベ
咲(さ)く紫(むらさき)は 旅路(たびじ)を彩(いろ)どる