あなたにとって、“魔術師”とは何だろう? 精神力を減らして決められた呪文を暗唱し、ルール通りの効果を導き出すひよわなヲタク野郎だろうか? もし、そう思っているなら、そんなものは大間違いだ。それは“D&D”が生みだした、大いなる虚妄に過ぎない。 太古より受け継がれてきた魔術の業は、そんなものではない。銃の変わりにファイアーボールを撃ち、神の奇跡といえば傷の回復。そんなみみっちいことのために、人類は魔術を究めてきたわけではないのだ。 魔術師の真の目的とは、己を磨き上げ、“アセンション”に至ることだ。“アセンション”には様々な呼び名がある。悟り。梵我一如。第一原質(プリマ・マテリア)。神との合一。天地との一体化。人類補完計画。世界の革命。アニマ・ムンディ。何と呼んでも構わない。人を越えた何者かになること。それこそが“アセンション”なのだ。火の玉を飛ばしたり空を飛んだりすることなど、その過程で得られる副産物に過ぎない。
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