這張專緝的詳細介紹(轉):
VOICES
インディーズレーベル「BIOSPHERE RECORDS」からのアルバム第二段。
上野洋子がプロデュースして制作し、自らの声の可能性を追求した芸術作品。
「歌」として定義されているのは一曲で、あとは声を楽器にしたような曲(なんていうのかな?)のオンパレード。
女の子の名前を曲のタイトルにしている構成は、彼女ら一人一人へのプレゼントのよう。
(もしくは台風?)
全体を通して「おとぎ話」「マザーグース」などの「可憐で残虐な純粋な世界」を連想させます。
INDEX
1.Aoife
2.Susanna
3.Elizabeth
4.Marta
5.Amanda
6.Eleanoa
7.Nana
8.Jane
9.Sally
10.Rosina
1.Aoife (作曲:上野洋子)
さあ、闇の世界へ降りていらっしゃい。
目をつむれば何も怖いことなどありはしない。
ここは「おとぎの世界」なのさ。
純真無垢に、思うがままに、遊べばいいさ。
じゃまな森など焼き尽くしてしまえ。
いじわるな魔女など殺してしまえ。
食べたいだけのお菓子を食い尽くせ。
なんたってここは「おとぎの世界」だからね。
純真無垢に、思うがままに、遊べばいいさ。
このアルバムの世界のプロローグ。ものすごく神秘的で、純粋で、それでいて残虐なものを連想させる程、とても不思議な雰囲気を醸し出します。
上の文は私の連想から出たプロローグです。
2.Susanna (作曲:上野洋子/駒沢裕城)
「ふと気が付くと、辺り一面が霧で覆われていた。」
「暖かい暖炉の側で、ロッキング・チェアに座り、揺られながら気持ちよさそうにうとうとしている。」
というような場面をいくつか連想してしまう、全ての導入部分を感じさせます。
3.Elizabeth (作曲:上野洋子)
この曲は歌詞っぽいものが入っており上野さんが歌っているのですが、ひょっとしたら造語によるものかもしれません。
もしくは私が知らないだけで、他の言葉なのかもしれませんが。
4.Marta (作曲:上野洋子)
「レイホー」という輪唱が印象的な曲です。どこかの高原のイメージが。
5.Amanda (作曲:上野洋子/駒沢裕城)
もうインストゥルメンタルといってもいい、穏やかな朝のイメージの曲。
しかし、何処かミステリアスで、行き着く先に何が待っているのかわからない不安さも思い起こさせます。
6.Eleanoa (作曲:上野洋子)
カスタネットやリコーダー、まあそれはさまざまな楽器で楽しく語られる、おとぎ話の入り口のような楽曲。
それでいて、だんだんと眠りに誘うような悲しいフレーズが印象に残る、完成度の高い一曲。
この曲は「Papa told me」にも似たフレーズが使われていてのでとても驚きました。
まさしく「上野洋子が作曲してる」と思った瞬間でした。
7.Nana (作詞:John Bithell 作曲:上野洋子)
唯一、歌として定義されている曲。
残酷な内容かと思って和訳してみたのですが、どうやら違うようでした。(でも確信はない…)
8.Jane (作曲:上野洋子)
まるで小さい子供をあやしているようなリズム。
楽しく弾む曲調ですが、どこかブラックでシュールなところを感じさせます。
9.Sally (作曲:上野洋子)
次第に壮大な展開をするこの曲は冒険物語で例えると、クライマックスを迎えてハッピーエンドに至るまでのシーンをイメージさせます。
10.Rosina (作曲:上野洋子)
ふと、この世界は空虚であったと気付き始める。
だんだん体が消えていく。意識が薄れていく。
夢の世界から消滅する。
記憶がぼやけて、眼孔にまぶしい朝の光が降り注ぐ。
夢の世界から目が覚めて、おとぎ話は幕を閉じる。
エンドレスで流れるメロディは世界の終わり、異世界への誘いを連想させます。
私は数年前、この曲を主題にして漫画を描き、初めて同人誌を作りました。
いくつもの虚構世界を思いつかせるこの曲は懐かしくも感じ、恐ろしさをも思い出させます。