豊田郡東野町
○沿 革
1889年(明治22年） 4月町村制施行により，東野村役場が白水地区に設置され，1964年(昭和39年） 4月 1日に町制を施行した。その間，1920年(大正9年） 1月木江・岩白両地区が分離して中野村天満鼻地区と合併し，木江町を創設している。本町は大崎上島の東部に位置し，生野島をはじめ大小13の島々から成っている。
○人 口
2000年(平成12年）の人口は3.0千人で，1995年(平成7年）に比べ7.7％の減少となっている。世帯数は1.3千世帯，人口密度は239.6人である。戦前，最大の人口は1940年の6.0千人で，戦後1960年(昭和35年）までは6千人台で殆ど変化がなかったが，その後減少傾向が続き，現在は3千人台となっっている。
○産業・観光
事業所：1996年(平成8年）の事業所数は203，従業者数は1.5千人で，1991年(平成3年）に比べ事業所数が0.5％減少したものの，従業者数4.1％増加している。
農 業：2000年(平成12年）の農家数は1.8百戸である。販売農家の専兼業別では専業農家54.7％，1種兼業農家10.9％，2種兼業農家34.4％である。経営耕地面積は63haで，うち田0.5％，畑5.4％，樹園地94.1％である。年間粗生産額は3.4億円で，主要農産物はみかん，デコポン，なつみかんなどである。
漁 業：1998年(平成10年）の漁業経営体は6である。
商 業：1997年(平成9年）の商店数（卸売・小売）は60，従業者数（卸売・小売）は225人，年間商品販売額（卸売・小売）は26億円で，うち卸売業17.9％，小売業82.1％となっている。
工 業：2000年（平成12年）の事業所数（従業者数4人以上）は12，従業者数は261人，年間製造品出荷額等は120億円で，年間製造品出荷額等からみた主な業種は非鉄金属製造業（1位），次いで輸送用機械器具製造業（2位），窒業・土石製品製造業（3位）となっている。
観 光：瀬戸内海気候に恵まれ，夏は涼しく，冬は温暖で，周囲は海に囲まれ，美しい景観を呈している。レジャー・レクリェーションが昨今は，物見中心から，自然を求めるキャンプ・フイッシング等の動的野外レクリェーションヘ移行しつつあり，自然のままの生野島，海の幸が豊富に生息している東野町周辺の島々を見直し，新しい観光づくりを目指している。
○生活環境，教育・文化
住 宅：2000年(平成12年）の住宅に住む一般世帯は，1.2千世帯，うち持家世帯84.4％，借家世帯9.0％，給与住宅世帯6.0％で，1人当たり延べ面積（主世帯）は48.4㎡となっている。
水 道：簡易水道により給水しており，1999年(平成11年）度末現在の給水人口は3.1千人，普及率は99.5％である。
し尿，ごみ処理：竹原広域行政組合（1市4町）に加入し，処理している。
社会福祉施設：高齢者コミュニティーセンターがあり，定員は200人である。
学校教育：2000年(平成12年）の小学校は1校（公立1校），児童数は101人。中学校は1校（公立1校），生徒数は59人である。このほか，高等専門学校1校がある。
社会教育：文化センターを利用して，各種団体の研修が行われている。また，文化センター内に併設された図書館は一般に開放され利用に供されている。
○将 来 計 画
生活環境も産業振興も人づくりも将来の夢に向けて可能なところから徐々に着手し，町民の理解と協力を得つつ，前進する町づくりを目指す。その町づくりの成果は以下の3つである。
①「人の視線」で考えるあたたかなまち，②豊かな暮らしを築くゆとりある町，③町民自身が手づくりする，生き生きしたまち
この目標を達成するために，次の5つの方策を重点的に展開する。
①魅力ある「道」の整備，②個性ある「人」づくり（高齢化社会に向けて），③豊富な「幸」の開発，④魅力あふれる「生活」空間の創造，⑤「広域化」の試み
○特 産 品: やまももジャム，つわぶき佃煮，みかん，活きくるまえび他
○日 本 一: 鉛の出荷高
