男：もしもし
交換手：はいはい 交換台
男：雨について聞きたいんだが ええ これは どこへ継ないでもらえば
いいかな
交換手：はい ちょっとお待ちを
（とダイヤルを廻す 店主が出てくる）
店主：へいへい
男：ちょっとお伺いしますが
店主：へいへい
男：雨のことなんですが
店主：はあはあ
男：乾燥した天気が続いていますが あめは どうなっていますか
店主：別に関係ありませんよ
男：関係ないことはないでしょうか
店主：疑い深いね あんた こっちは江戸時代から代代飴を扱ってるんだ
飴と天気は関係ないよ
男：そうですか 江戸時代から ずっとですか
店主：そうよ で あんた いったいなにをききたいの？
男：つまり いつぼくたちは 雨に惠まれますかね？
店主：冗談じゃないや だれが ただで飴を恵む？
男：はあ 雨はただで 天から降ってるんじゃないんですか
店主 馬鹿野郎 一粒の飴といえど 職人が汗水流して作ってるんだ
天から 飴が降って来りゃ 飴屋は破産だ
男：あのう あなたは？
店主：今頃 あなたはってことあねえだろ こちとら様は 天保三年創業の
老舗(三波飴本舗）だ
男：あ 失礼しました(と電話を切る）
交換手：お済ですか
男：あのね おすみですかってことはないだろう
僕はね 雨について聞きたいんだよ 雨 ほら (雨降って地固まる）
っていうでしょ あの雨
交換手：失礼しました かけなおします
(とダイヤルを廻す 医者が登場）
医者：はいはい
男：あのう 雨なんですが
医者：飴？ よくないねえ
男：だめですか
医者：諦めなさい
男：そうですか で どれくらいの問 諦めればいいんですか
医者：まあ 一年
男：一年？
医者：少なくとも 半年は いけませんな(飴喰って痔固まる）と申してな
痔に甘いものは大敵ですぞ
男：あのう そちらどちらで
医者：どちらって こちらは痔の専門病院ですが
男：あ 失礼しました(と電話を切る）
交換手：通話 お済でしょうか
男：だめじゃないか きみ 全部 違うところへかかるよ
いいかい 僕はね （あーめ） （あーめ）について聞きたいの
交換手：申し訳ありません
(とダイヤルを廻す 神父登場......
ハハハ
