水嶋ヒロ、作家鮮烈デビューに「身震い」 賞金2000万円は辞退していた!
オリコン 11月1日(月)14時35分配信
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処女作『KAGEROU』で『第5回ポプラ社小説大賞』を受賞した水嶋ヒロ (本名・齋藤智裕) (C)ORICON DD inc.
今年9月に所属事務所を退社した俳優の水嶋ヒロ(26)が1日、本名・齋藤智裕名義で執筆した処女作『KAGEROU』が『第5回ポプラ社小説大賞』の大賞を受賞し、都内で行われた発表会に出席した。作家として鮮烈なデビューを飾り、主演映画の初日舞台あいさつ以来、約2か月ぶりの公の場となった水嶋は「このような栄誉ある賞をいただき恐縮しております。大賞をいただけた現実に身震いしている。純粋に作品を評価してもらい嬉しく思う」と感慨深げに語り、今回の退社による一連の騒動についても謝罪した。なお水嶋が賞金2000万円を辞退していたことも明らかになった。
デビューから現在までの活動を辿る「水嶋ヒロ」のヒストリー
賞金辞退の理由について新所属事務所A stAtionは、同賞が「新しい才能を支援し、ともに育つための文学賞」という意味合いを持つ点から、水嶋本人が「さらに多くの作品が生まれて欲しい」と有効利用を願ったためと説明。また今後については「(水嶋の)作家、クリエーター、そして俳優としての活動を、温かい目で見守って頂ければ幸いです」と正式コメントを発表した。
カメラマンから無数のフラッシュを浴びて久々に表舞台に登場した水嶋は、胸を撫で下ろしながら受賞の喜びを報告。そして突然の退社騒動について言及した。前所属事務所との関係は「良好です。クビとかいうものではない。俳優業ではない、ライフスタイルを選んだ僕を寛大に押してくれた」と円満であることを強調し「育てていただいた恩を胸に活動していきます」と真摯に語った。今後の展望については「命という誰にでも当てはまり最も大切なテーマを軸に、物づくり活動をしていく。少しでも社会貢献につなげられれば」というにとどまった。
事前に質疑応答やインタビューの時間が設けられていなかったこともあり、写真撮影時には水嶋に「俳優業は続ける?」「これからは齋藤さんとお呼びすればいい?」と矢継ぎ早に質問が飛んだ。これには水嶋も笑みをこぼすのみだったが、唯一「絢香さんは喜んでた?」という問いかけには、しっかりとうなずいていた。
水嶋は、ペンネーム「齋藤智」で応募し、応募総数1285作品が集うなか見事に大賞を受賞。作家としてのスタートを最高の形で切った。処女作の『KAGEROU』について、ポプラ社の坂井宏先代表取締役は“様々なジャンルを越えた新しい小説”と紹介。そのストーリーを「自殺する男を止めて、命を助けようとする物語」と説明し、命の大切さ、生きることはどういうことかを問う内容が「心の奥深くを揺すった」と太鼓判を押した。
2005年に創設された『ポプラ社小説大賞』は、同社が文芸書に本格的に力を入れていくことをきっかけに発足。第1回は方波見大志が大賞を受賞しているが、その後、第2~4回にわたり大賞の該当者は登場していなかった。今回の特別賞には古内一絵さん(44)の『銀色のマーメイド』と浜口倫太郎さん(31)の『アゲイン』が選出され、会場では来年より後継賞『ポプラ社小説新人賞』を設立することも発表された。
水嶋は昨年2月に歌手の絢香と結婚。数々の主演作が話題となり、今年9月に公開された『BECK』でも主人公・ 竜介役を熱演したが、所属していた芸能プロダクションを9月20日付で退社。その動向に注目が集まっていた。